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イヤよイヤよも好きのうち
第9章 がっきゅういいん
『大体、何で倒れこんで来るのよ?!危ないでしょうが!』
『いや〜まさか、委員長が残ってたとは知りませんで。すみません。』
『そういう問題じゃない!この非常識!』
このように、委員長はご立腹である。
まぁ…ごもっとも!笑
暗幕にまみれた生徒二人は見事に見過ごされ、こうして夜の学校に取り残されているのだ。
『とにかく。遅かれ早かれ見回りの警備員が来るでしょ。そしたら開けてもらえるんだから…しばらく待機しかないわね。』
そう言って、蔭山は一息ついて床に座り込んだ。
『えー?そんなんいつ来るか分かんねーじゃん!教室の鍵なんて内側から開けれるんだからさ。キバッて校門の柵さえ飛び越えれば、帰れるんじゃん?』
『キバりません!万が一そんなことしたら、校門の防犯ブザーが鳴ります!』
『えぇ?!ブザーとかついてんの?マジかぁー…物騒な世の中だなぁ。』
『物騒だから付いてんのよ!』
蔭山とはいつも、こんな感じで。
クラスでお調子者の俺を叱る、かーちゃんみてーな奴!笑
会話が穏便に、進んだ試しがないのだ。