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第11章 いとこ

いつか…いつかは…


『昔は、ユキ兄ちゃんのお嫁さんになるとか…可愛いこと、言ってたのにな…』


いつかは誰かの。
どこの馬の骨とも分からねー男と…


『…ユキちゃん？』

『…何で、そんな風に呼ぶんだよ。』


いつからキリハは、俺を兄ちゃんと呼ばなくなったんだっけ。


『俺がいなきゃ、何にも出来なかったのに…！』


俺の役目は終わりか？
キリハのこと一番分かってるのは…
この、俺なのに？


『ユキちゃ…』

『キリハ』


塞いだ吐息は、全部俺が飲み干した。