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イヤよイヤよも好きのうち
第11章 いとこ
そして───
遅めの朝食をとった俺達は、
おこたでぬくぬく している最中。
『はい、ユキちゃん!チョコケーキ//』
『!ありがと…//』
食後のデザートにと、キリハが冷蔵庫から取り出してきたのは…例のバレンタインの品。目の前に現れた、キリハ人生初の手作りチョコケーキ。その感動に打ちひしがれる間も、刹那…
『キリハ…このメッセージ、何?』
『ん?“ダイスキ”』
『違うよ、その前。何て書いてる?』
チョコケーキには、チョコペンでデカデカと文字が刻まれている。
『“ユキトくんへ”』
『そこね、そこ。
俺の名前の漢字、知ってる?』
『うん、“幸”せな“人”でしょ』
『当たり。読み方は?』
『ユキト』
『ユキヒト!』
『えぇえぇ〜〜!!
ユキちゃん、ユキヒトだったのぉ?!?!』