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イヤよイヤよも好きのうち
第11章 いとこ
『はァー…どんなバレンタインだよ…』
俺が俯くと、慌ててキリハが覗いてくる。
『ごめんね、ユキちゃぁん…』
『いや別に、いいけどね…』
『お詫びに
今日はあたしが、あーんしてあげるよ?』
ケーキの端をすくって、上目遣いにキリハが口を開ける。
『はい、ユキちゃん。あーん…』
『………///』
俺が食べたのは、
チョコより甘くて…
口どけなめらかな…
『ユ、ユキちゃ…//』
『キリハ…おかわり、いい?』
バレンタイン。
可憐な想いを包んだ、甘い贈り物。
包みを開けたら…
『ふぁ…あう…//』
『俺だけの、宝物…//』
何度熱く溶かしても、
尽きることのない、その想い。
恋の焔をその胸に…
召しませ
ハッピーバレンタイン♡
END
(第11章いとこ)