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イヤよイヤよも好きのうち
第12章 かんさいじん


『えっ…』

唇に触れた高峰さんの指は

『ほら…』

桜の花びらを一枚掴まえて

『花なんか食べたらあかんよ…』

くしゃっと笑う高峰さん。なぜかそのまま上に伸びてきた指に、おでこが包まれる。

『カヨちゃん…綺麗やね』


チュ…


柔らかな感触
ふわりと落ちて
儚く消えてしまうような…


『高峰…さん…?』


それはまるで
桜の花のような、キスでした。







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