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イヤよイヤよも好きのうち
第12章 かんさいじん
ハァハァ…ハァ…っ…!
超ダッシュで駆け下りたけど、やっぱり時間がかかった…さすがにもう取引先に行っちゃってるかな…
『いやホンマホンマ〜やから頼むわ、力貸してくれへん?』
!!こっ…この関西弁は…!
声がしたのは会社のエントランスホール中央。受付のあるそこに、彼の姿はあった。
『た…高峰さっ…!』
『んもぉ〜ほんとにお上手なんだから〜高峰さんってば♡』
『嘘やあらへんよ、そんだけの美貌があれば男なんかイチコロや!とにかくその人脈使おて、オレにも楽しい思いさせてや〜』
『うふふ、それなら今度ご一緒しますか?』
『もちろんや……て、あれカヨちゃん?!』
満面の笑みで受付嬢と談笑する高峰さん。
息切れしながら駆け寄るあたしに気づくと、呑気に手を振って近づいてきた。