この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
イヤよイヤよも好きのうち
第12章 かんさいじん
『まさか、あの関西弁の人がアキラさん…』
あたしはアキラさんの腕からすり抜けて、布団を羽織ったまま正座した。
『その節はどうも…無礼千万な態度、申し訳ありませんでしたっ…!』
目を閉じて頭を下げると
『カヨちゃん…それはオレの方やで。あん時はアホなこと言うて困らして、悪かった。ずっと謝りたかったんや…ほんまゴメンな…』
同じくベッドに座り直したアキラさんに、布団ごと抱きしめられた。
『あのパンチ、むっちゃよぉ効いたで。』
『ぱん…ち…?』
『カヨちゃんに言われたこと、めっちゃ胸に刺さった。オレこのままじゃあかんって、あれから心入れ替えてやり直してきたつもりや。』
『………』
『カヨちゃんの言うとおり、仕事にまじめに向き合うよーんなって考え方も変わった。仕事も好きになれた。ホンマありがとう…!いつか再会でけたら、ちゃんとお礼言わなって、ずっと思うてたんや。』