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イヤよイヤよも好きのうち
第13章 やさしいひと
とある日の休み時間────
『小森さん、これ…塾でもらった西高の対策問題なんだけど。良かったら、使う?』
『わぁ…佐藤くんありがとう!あたし塾とか行ってないから助かるよぉ。またお借りしてもいい?』
『もちろん!てゆーか、今日も一緒に図書室で勉強しない?』
いつものように机に突っ伏して寝ていたら、気づくと休み時間。ボーッと開けた視界の先に、タカナと佐藤がいた。
『うん、じゃあ数学教えてね?』
『じゃあ僕は英語教えてもらおうかな。』
なんて、楽しそうに話している。タカナのやつ…最近部室に来ねーなと思ったら、佐藤なんかと受験勉強してたのか。
『ふふっ。優しいねぇ、佐藤くん。本当は英語もできるくせにぃ。』
………なんだよあれ。
あんな…ちゅーして欲しそーな見上げ方して…