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イヤよイヤよも好きのうち
第14章 べんきょうかい
『いやホンマ…えらいすんませんでした。……ハイ、ハイ、…分かりました、ハイほな…ハイーおやすみなさい〜ハイー…』
ガチャン
『…カズマ、管理人のおばちゃん何て?』
『今度やったら、出禁やて…』
『な。やから最初から言うとーやん?ウチのマンション、騒音には厳しいんやって。』
部屋に備え付けの電話を切って、カズマはクテッとうな垂れた。たった今、管理人室からの内線で『騒ぐな』とお説教をくらったトコやからや。
『ほんで?このまま大人しぃ“続き”するん?それとも一人で出ていくん?』
『…続きをヤります。いえ、ヤらせてクダサイ。オネガイイタシマスー…』
『なら、心してかかりーよ。今後一切、“カラオケ”の話題は禁句やからな。』
明日からのテストに向け…あたしら只今、猛勉強中。集中力の切れたカズマが
「気分転換にカラオケ行こーや!」
とか言い出して、もー30分は過ぎた。はー…心底ムダな時間やったなー。観念したんか、背中丸めて座り直したカズマ。一回釘刺すよーに睨んでから、あたしもノートに向き直る。