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イヤよイヤよも好きのうち
第14章 べんきょうかい


『…セイくん、カズマってどんな奴なん?』


あたしが知っとるカズマってどんなんやろ。


『…は?どんなて…』

『家は尼崎。ボーッとしとぉよーに見えて、実は四兄弟の長男坊。奨学金返すために普段はバイト三昧で、講義中に睡眠とるよーなアホの子やけど。親のためにも留年はせんって決めとって、単位だけは絶対落とさへんよーに気をつけてる。やから、たまの提出物も、毎回のテストも、大真面目に取り組んでんねん。それから、バラすなて口止めされてたけど…ホンマはあいつ、お料理男子やねん。たかがみそ汁すら出汁はかつお節からやし。凝り症のB型さんや。あとはカラオケ好きやろ、それから、それから……こん位しか、あたし知らんねなぁ。』


これって一体、カズマの何%?
詳しい性格とか、好きな食べ物とか、好きなタイプとか…あたし全然知らんやんか。


『…サナエちゃん、おれよりよー知っとるやんけ。』

『何サナエ、いつの間にそんなカズと仲良ぉなっとったん?!』


ただのテス勉仲間…
カズマにとって、あたしはどの程度の友達ポジションなんやろう。



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