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イヤよイヤよも好きのうち
第14章 べんきょうかい
『…で、いつまでブサイクしてはるの?』
『あたしは生まれた時からこの顔や。』
3F席。二人用の狭いテーブル。向かい合ってただただ、ハンバーガーもぐもぐ中。
『サナエ、ひと口交換せぇへん?』
『せぇへん。グラコロ甘いやん。今そんな気分ちゃう。』
なんか…ずっとこの調子。別に本気で怒っとぉわけやないけど、ひっこみがつかん。まだイマイチ、カズマとの距離がつかめとらん。
『あ…サナエ、あれ見てん…!』
『ん…?』
急に、びっくりした顔で指差すもんやから。つられて振り返ったら…
『…なんや?なんもないや…あ──!!』
『んっ…うま〜♪』
なんってベタな…
あたしのバーガーさん、虫食いみたいにかじられとぉ!!
『せこいで!あたしにも!』
『え〜?グラコロ気分ちゃうねやろ〜?』
『今気分になってん!』
がふっとかぶりついたあたしを、カズマは満足そうに眺めて笑ろた。なんか…あたしばっか気ぃ張ってんの、アホらしなってきた。