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イヤよイヤよも好きのうち
第14章 べんきょうかい
『おもろかったな、今日。』
『うん。』
『サナエと話したん、久しぶりや。』
『うん。』
『でも全然、違和感なかったわ。』
『うん。』
『…もっとはよ、話したかった。』
『…うん。』
『………前は、ごめん。勝手なことして、ほんまに悪かったと思うてる。サナエはまだ、怒ってるやんな…?』
『…ううん、怒ってへんよ…』
『え、けどっ…』
『カズマと話せん方が辛かったもん。おはようとか、そんなんは、たまに言うたりしてたけど…もっと、今日みたいに笑ったりとか…ホンマはしたかってんもん。』
『うん…』
『さ、………寂しかってんよ、あたし…』
『……うん、オレも……オレも寂しかった。』
ポツポツと流れるみたいに続いた会話は、そこで途切れてしもた。コーヒー飲んで、息ついて。またコーヒー飲んで、やっぱり息つく。気持ちを伝えるには、この声が必要やのにな。さっぱり外に出てきてくれん。