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イヤよイヤよも好きのうち
第4章 むすめのせんせい



『さくら先生、いつもユリがお世話になってます。先生とのお話が楽しいと、よく家で言ってるんですよ。』


それは事実。娘は担任の先生を気に入っているようだった。
そして、愛想よく挨拶をかわすのは社会人としての常識。ただ、それだけの会話。
『では、また。』
そう言って俺は会社へ向かった。


結局、少し仕事に手をつけた俺は、夕方まで社にいた。
その帰り道。


『やっやめてください…!』
『いいじゃないですか。娘の為を思って、どうかママになってやってくれませんか?』


……どこの低俗ドラマだ。
道端でさくら先生に言いよる男は、今日の運動会にも参加していた男。
おそらく、娘と同じクラスの子の…父親。


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