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第6章 岬エリカ

「エリカは疲れているんだ。
なるべくスケジュールを調整して、
休みが取れるようにするから」

「誤魔化さないで‼︎
えぇ、疲るてるわよ。
だって私は岬エリカなんだもん。
マンションに帰って1人きりになるまで。
片時も気を抜けないの。
光を失うのが怖いからよ。
眠ろうとしても眠れないの。
お酒を飲んでも気休め程度で、
眠れないのよ！

1人きりになってホッとしても、
その後に来るのは孤独よ。
寂しいって弱音も吐けないの。
助けてって言えないのよ。
人肌が恋しいって思ったらいけない？
同世代の女性は恋したり、
寂しければ恋人に甘える夜もあるわ。
人肌が恋しいと思えば、
温めてくれる人も居る。
普通に生きてれば普通に手が届く事も、
私はこれからも我慢するの？
きっと私を知る人は、
私を抱く時、
AVの岬エリカを思い出すわ。
カメラの前で、
平気でいろんな男と、エッチが出来る女って。
本気で私が恋しくて抱いてくれる人なんて、
居やしないわ」

私は‥‥‥

孤独な女の辛さを‥‥‥‥
清水に吐き出すしかなかった。

そうしなければ‥‥‥‥
そうでもしなければ‥‥‥


本当のお人形になってしまいそうだったから。