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学校で、秘密のxxx
第5章 試 合 後 の 部 室
ーーーー緊張、しているのかな?
なんとか緊張を解いてあげたくて、
わざと明るい声を出した。
「明日、勝てたらご褒美あげるよ!!」
「…え?」
「試合に勝てたらご褒美。わたしが宏樹にあげるの!なにが欲しいか考えておいてねっ」
繋いだ手を大きく振って、
彼を見上げた。
ふわり、優しく微笑んだ彼。
「…うん、ありがと。早苗からご褒美が貰えるなら、何が何でも勝たなきゃ。」
空いた手で、またくしゃりと
わたしの髪を撫でた。
ここまでたくさんたくさん
努力してきた彼。
誰よりも練習してきた彼。
わたしはずっと、そばで見てきた。
明日の引退試合試合で
彼が、チームが、勝つことを
わたしは誰よりも信じている。
「あした、誰よりも宏樹のこと応援するから!」
「ありがと、早苗。…見ててね。」
ーーーーーーー信じている、から。
大丈夫だよ、安心して頑張ってね。
そんな気持ちを込めて、手を握り返した。