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快楽の窓〜ショーケースの向こう側〜
第5章 奉仕
まどか先生は高圧的でいつもの厳しい調教姿が怖く、あまり他愛のない話をしたことはなかった。

「お屋敷には慣れた?」

そうまどか先生が朝食を食べている葵に切り出した。

「いえ……。まだ何も。」

「あなたにはまだまだ覚える事、しなければならない処置が多すぎるわ。問題児ね。」

「あの……。村井さんがさっき位が高いメイドだと私の事を言っていたのですがどういうことでしょうか?」

恐る恐る、まどか先生の顔色を伺いながら聞いてみた。

「あなた、東条様の性奴隷よ?自覚してる?」

「え……はい。東条様がそう言っていました。」

「違うわよ!あんたが当主の性奴隷になれる事がどれだけすごい事なのか自覚してるのかって聞いているのよ!」

「すみません。よく意味が……。」

はあっとため息をまどか先生がつくと気だるそうに説明を始めた。

「まず、あんたの借金がいくらあるのか考えなさい。軽く返せる額ではないはずよ。数億円ってところね。」

「はい。そうです。」

「高級住宅一軒建てれる巨額の金であなたは買われたの。ペットや高級車。家、宝石よりあなたの方が達樹様にとって価値があるってことなのよ。」

確かにそういう考え方をするとすごい事なのかもしれない。
人間に金で価値を付けるなんて馬鹿げているが、人生で稼ぐお金でそこまで稼げる人間は限られる。
しかし、まだ何となくピンとこない。
さらに、まどか先生は続ける。

「このお屋敷には二百人余りの人間が働いているの。
 シェフ、メイド、執事。それぞれの人間がそれぞれの仕事を持ち奉仕をしている。
 その中で当主付きの性奴隷は三人。」

「三人?」

「春風、凛、そしてあなた。」

(春風……。やっぱりさっき部屋であったあの綺麗な人は東条の……。)

「そしてあなたは異例よ。」

「異例?」
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