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その、透明な鎖を
第5章 夏が始まる
「……ゆう、とぉ」
か細く、自分を呼ぶ彼女。
「も、いきそ……ね、いくの、っ……」
途切れ途切れに、荒い息を交えながら。
「あっ、あ、も……っ」
彼の頭を、ぎゅっと、そこに押さえつけるようにして。
すりすりと、足先がシーツを掴もうと動く。
押しつけられたそこに、顔を動かしながら必死で舌を動かす悠斗。
彼女の腰は、彼の舌にそこをさらに押しつけたいのか、自分からも動く。
「やっ、くるっ」
そして、そう、小さく呟いて。
「あ、あ……いく、だめ、いっちゃう、っ――……」
その言葉と共に、彼女は少し身体を仰け反らせて。
ひくひく、っと。
そこを、軽く痙攣させる。
「や……あんっ……」
彼の頭に添えられていた彼女の手が、ぽすんとベッドに落ちた。
はあっ、はあっ……と。
荒く、でも心地よさそうな、息を吐いている。