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その、透明な鎖を
第6章  違和感


……ぽすん、と。
部屋に着くとすぐにベッドに座り込む凛。


「凛、具合悪そうだけど」

「ん……昨日の夜から、あれ、きちゃって」

「あれ?」


彼は聞き返して、あ……と。
それを悟る。


「普段はそんなでもないんだけど、数か月に一回ぐらいの割合で、生理痛がひどいときがあるの」

「……そうなんだ」


それが、今、ということなのだろう。


「薬は?」

「さっき飲んだ」


そう言って、彼女はそのままころんと横たわる。


「ごめんね、だから今日はするの……無理なの」

「いいよそんなの気にしなくて」


だから、休んでて? と。
彼もベッドの前に、座り込んで。


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