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その、透明な鎖を
第6章 違和感
「凛、俺、ここにいて邪魔じゃないならいてもいい?」
「ん、でも」
「凛は寝てていいから。何かあったら何でも言ってよ。食べたいものあったら買ってくるし」
その言葉に、くすっと彼女は笑った。
「うん。じゃあ、いて?」
「俺、課題とかやってるから」
「ちゃんと持ってきたんだ?」
くすっ、と。また。
「この前、このままだと課題終わらないって焦ってたもんね」
「そ。終わらないと居残りとかさせられるし。でもそしたら凛に会う時間減るから。それは絶対避けたい」
「ありがと」
微笑んで、彼女はそう答えて。
直後、顔を少ししかめた。
「お腹とか、痛くなるの?」
「……ん」
「女の子って、大変だな……」
「全然痛くならない人もいるよ? 私もいつもはそうでもないんだけど……っ」
また少し、しかめて。
つらそうな凛に、悠斗はたまらなくなる。