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その、透明な鎖を
第6章 違和感
思いがけない展開で彼女と身体を繋げて。
そう、それからはもう、急速に。
彼女と繋がるときの、その濃密な時間。
どうしようもなく、自分の彼女への想いを自覚させる、そんな時間。
「凛……好き」
そう呟きながら彼は彼女の寝顔をただ、見つめる。
……そっと、自分の顔もベッドへと預けて。
至近距離で、彼女を正面から見る。
「睫、長い、な」
自然に、彼の口元がほころんで。
――不意に、彼女が目を開けた。
その目と彼の目が合って。
彼女の口元が、少し笑みを作る。
彼はその目を離せなくて。
「何、してるの?」
くすっ、と。
それはまたいつもの凛で。
「ん?……凛のこと、見てた」
「……ずっと?」
「だって、可愛くて」
少しだけ、悠斗は顔をあげる。
察した凛も、顔をちょっとだけ上に向けて。
「見てて、飽きなくて」
そのまま、彼は彼女の唇にそっと口づけた。