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その、透明な鎖を
第6章 違和感
――トン
「ん……」
――トン、トン……
「凛……?」
肩を叩かれるその感触。
「何……どうしたの……」
ゆっくりと。
彼は、目を開ける。
凛は、目の前にいて。
目を閉じて、すうすうと寝息を立てている。
「あ……」
――そうか。
あのあと、つい一緒に寝ちゃったんだ。
身体を起こして、頭を軽く振った。
まだ、繋がれたままの手を見て、自然に悠斗の顔がほころぶ。
「起きた?」
突然。
彼は背後からそう声を掛けられて。
――え?
驚いて、振り向いた。