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その、透明な鎖を
第6章 違和感
「……悠斗、今日はありがと」
凛の、声。
振り向いて、答える。
「金曜にまた来るよ」
明日と明後日は、バイト先近辺でイベントが開催される。
店も混み合うらしく、朝から勤務を頼まれているため、凛には会いに来れない旨を既に伝えていた。
「ん」
「あ、それと」
思い出した。
言おうと思ってたことがあったんだ、と。
悠斗は口を開く。
「たぶん、来月からバイトの曜日変わるから」
「え? いつになるの?」
「平日なしで、土日はフル」
「……悠斗」
「店長にお願いしたら大丈夫そうだったから、たぶん来月からそんなかんじ」
凛が近づいてきて。
ぎゅっと悠斗を抱き締める。