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その、透明な鎖を
第7章 空白の意味
「凛、また今度着たままで、しよ?」
「え?」
「制服」
「なんでっ」
「制服乱しながら喘ぐ凛、めっちゃエロかったから」
「……っ! そういうことばっかり言うならもうおしまいにするっ」
アルバムを彼から奪って、背中へと隠す。
「あ! ごめん、もう言わないから!」
彼は、それをもう一度見せてほしくて。
謝りながら、彼女の背中に手を伸ばして奪い返そうとしてじゃれあって。
……なんだか、すごく幸せで。
「プリクラだ」
再び彼の手の中に戻ったアルバム。
見つけた、小さめの写真。
「うん」
「女の子って、親ともプリクラ撮るの?」
「親によるんじゃない? うちはママがノリノリだったけどね」
慣れた様子で写ってる凛と。
楽しそうに笑ってる母親。
少しぎこちない笑顔の父親。