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その、透明な鎖を
第7章 空白の意味
「仲いいよね」
思わず笑って。
そのプリクラの落書きを読む。
「初プリ?」
「うん。この三人で初めて撮ったプリクラだから」
「へえ。俺、全然撮ったことない」
「そうなんだ? じゃあ今度一緒に撮る?」
凛は、彼の顔を覗き込むようにして。
「……なんか、凛のお父さんみたいになりそう」
そう言ったら、また彼女は笑った。
そして『初プリ』の字の他にも、小さく落書きされていたそれ。
『りゅう・りん・さくら』
と、それぞれの場所に―――。