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その、透明な鎖を
第8章 認めたく、なかったのに
「大丈夫?」
凛が、部屋へと戻ってきて。
水に入ったコップと、何種類かの薬をテーブルに並べた。
「とりあえず、胃腸薬とか、そういうのも探して持ってきたけど――――」
その、彼女の言葉はそこで不意に途切れる。
悠斗が、彼女の腕を掴んでそのままベッドへと引き倒したからだった。
「え? 悠斗?」
戸惑う彼女を組み敷いて。
黙って、見下ろす。
「……薬なんて、いらないよ」
「でも」
「それより、したい」
彼はそう呟くように言って、そのまま彼女に口づける。
「んっ」
片手を彼女の手に重ねてベッドに押さえつけ。
もう片手で、顎を掴んで。
最初から、舌をねじ込むようにして。