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その、透明な鎖を
第9章 だったらどうして
黙って俯いたままの凛に、とうとう悠斗の感情が乱れた。
こみ上げてきたそれは、自分では制御できないほどの激情となって。
ベッドにあがると同時に彼女の両肩を掴んで。
そのまま押し倒すようにして。
「……っ、や!」
倒された彼女は、怯えた表情を思わず彼に向けてしまい。
それがまた、彼を苛立たせて。
「何、その顔」
ぐっ、と。
彼は彼女に馬乗りになったまま、その肩を押しつける両手にさらに力を込める。
「なんでそんな顔すんの」
「やめて、悠斗……」
少し、彼女の声は震えていて。
「離して……」
そしてその言葉が、また、彼を。
「……っ、なんでだよ、凛!」
やり場のない、気持ち。
「なんで、っ――……」
――なんで、凛は。
なんで、よりにもよって父親となんか。
胸が、ぎゅっと。
まるで握りつぶされるかのような痛み。
苦しくて、どうしようもないほど感情が乱れる。

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