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その、透明な鎖を
第10章  私が失ったもの


千津ちゃんがいるときからだったけど、パパは、食事をあまりとらなくなった。
食卓にはつくけれど、すぐに箸を置く。
『食欲がないんだ』と呟いて。

夜も、あまり眠れていないようだった。

仕事も、ずっと休んでいる。

私は学校に通い始めていたけれど、パパが心配で。
終わるとすぐに家に帰るような生活だった。

日々、目に見えて憔悴していくパパの姿に、私は言いようのない不安を覚えながらもどうしたらいいかわからないままで。

ただ、帰ったとき。
パパがママの遺影の前に座り込んでいるその姿に、なぜか、よくわからないながらもほっとする。

そんな、毎日。



――どうして。
どうしてこんなふうになってしまったのか。
あまりにも変わってしまった、そのすべて。

失った、ママという存在は、それほどまでに私たちにとって大きなものだったのだ――……。


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