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その、透明な鎖を
第10章  私が失ったもの


パパは、いつもの生活を次第に取り戻していった。

心療内科で睡眠導入剤を処方してもらい、睡眠もとれるようになった。

私のことも、ちゃんと気にかけてくれていて。

少しずつでも、ふたりだけの生活に慣れていこうと。
お互いに、そう思っていた。

それでも、生活のあれこれで、ママを思い出させることもとても多く。
そのたびにまた泣いたり。その喪失感に打ちのめされそうになったりした。


……パパは時々、本当に哀しそうな目で、ベランダから外を眺めていた。
もともと細身だったパパは、ママが亡くなってからさらにそうなって。
長めの柔らかなその髪が静かに風に揺れる、そんな姿がとても儚く思えて。

本当に、パパにとって、ママはすべてだったのだと。
そんなときは特に、そう感じた。


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