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その、透明な鎖を
第10章 私が失ったもの
――パパ!?
私は目を見開く。
――なに?
いったい、何が起きてるの!?
わけがわからないまま、身体を硬直させた。
そして、聞き間違いだろうか?
今、私のことを『桜』って呼んだ――――?
「桜……」
――違う、聞き間違いじゃない……!
パパ、私をママだと勘違いしてるの!?
どうしよう。
どうしよう――――!
焦る私は、パパの名を呼ぼうと口を開ける。
その瞬間――――。
「んっ」
また唇で、塞がれて。
開かれたままのそこに、ぬるりと侵入してきたそれは――――。
「んんっ」
初めての経験に、どうしたらいいか分からなくなる。
しかもその相手は、パパだ。
こんなの、こんなのだめ――――!