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その、透明な鎖を
第11章 私と、そのひと
「……う、そ」
ママを、無理矢理。
「嘘だよね、パパ」
力づくで襲って。
「私のパパは、パパでしょ? ねえ!」
「凛……」
「……やだ、っ」
ぞわっ、と。
鳥肌が立った。
私は、そんなことをした男の娘なの?
「やだ! や、いやあっ!」
思わず、両手で自分の身体を抱き締める。
私の中には、そういう男の血が流れてるって。そういうことなの――――!?
「や――――っ!!」
ぶわっ、と。
涙がこみ上げて。
訳も分からず叫んだ。
なんだか急に、自分が汚らしく思えて。
腕に、爪が食い込むのも構わず私は。