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その、透明な鎖を
第11章 私と、そのひと
「え……?」
パパが、O型――――!?
「……もちろん、それを知ったからといって別にどうこうってことはなかったけど。
血の繋がりなんてそんなの関係ないぐらいにオレは凛を愛してきたし、これからだってそうだ、って」
「……パパ……」
「でも、凛と……こうなってしまって。毎日思い悩んでる凛を見て、はっきりさせなくちゃと思った」
「はっきり、って……?」
「今は血液型だけじゃ正確に判断はできないみたいだから。結局この前……鑑定を頼んだんだ」
「……え」
そんなの。
いつの間に……。
「結果、自分で確認する……?」
ポケットから何か、紙を取り出したパパ。
それを黙って私に差し出す。
受け取った私は、折り畳まれたそれを開く――――。