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その、透明な鎖を
第13章  私が出逢った、彼


――そしてそれは不意に。
そう、私はまだ大丈夫だと。


だって、ちゃんと。
きれいなものがわかる。
それを、きれいだって思える。


「……だから、大丈夫」 


私は、蝕まれてなんていない。
自分に言い聞かせるようにそう呟いた。


……考える時間が多くありすぎるのも、あまりよくないのかもしれない。


空を見ながらなんとなくそんなふうに思ったその日――――私は、17歳になった。



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