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その、透明な鎖を
第15章 凪のよう
「凛はどうしたい?」
「ん? △△の方もちょっと行ってみたいけど……」
「俺、そっちも行ったことない」
「ほんと? じゃあ行ってみる?」
「ん。ランドも楽しかったし」
「でしょ?」
嬉しそうな凛の笑顔。
悠斗も嬉しくなって、ふたりでそのまま話をした。
今日のこと、そして明日のことも、たくさん。
「……凛と一緒だからかな」
話が少し途切れたとき。
思わず悠斗の口からそんな言葉が出た。
「ほんとにすごく楽しかった」
凛と、こうやって。
ゆっくり過ごせて。
凛の、今まで見たことのない表情もたくさん見られた。