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第15章 　凪のよう

「お湯たまったよ？　一緒に、入ろ？」

「……え」


彼の胸は、どくんと波打って。


「入ろ？」


その言葉を繰り返し、再びバスルームへと消えた彼女。
悠斗は慌てて立ち上がる。

そこへ行くと、凛は長い髪を結い上げているところだった。


「……器用だね」

「ん？　適当にまとめてるだけだよ？」


ふふっ、と笑って。


「後ろ、ファスナーお願いしてもいい？」


そのままくるりと彼に背を向ける。


「あ、うん」


彼の手で下ろされていく、それ。
……すとん、と。ワンピースが床に落ちた。
キャミソールと上下の下着だけを身につけた、彼女の身体が露わになる。