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その、透明な鎖を
第18章 すべてを知るために
母親が事故で亡くなったこと。
凛が龍と一線を越えたこと。
龍が凛の本当の父親ではないということ。
凛の本当の父親は、母親を犯した見ず知らずの男だということ。
それを知った凛が、龍とのそういう関係を求めたということ。
話し終えた悠斗は、静かに息を吐いた。
……そしてその関係は、今も続けられているということ――――。
それを、頭の中だけで呟いて。
「……そう」
龍も、静かに言葉を返す。
「凛から、君にすべてを打ち明けたと聞いたときは驚いたよ」
そして、そう続けて。
「あの日、家に帰ると凛は泣いててね」
「……え」
「君に、全部知られてしまったと……全部、話してしまったと。そう言った」
悠斗は、思わず俯く。