パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第18章 　すべてを知るために

「……ああなってからは、そんな凛を見られるなんて、正直思ってなかったからね。
だから……うん、君の存在はオレにとっても本当に嬉しかったんだ」


優しく、悠斗を見つめる龍。
悠斗はその視線から、目を逸らせない。

……やがて龍が、先に逸らして。


「そんなとき、凛からそう聞いたから。もう君とは終わった、と。
だから、泣きながらそう話す凛にオレは言った。泣くぐらい好きなのにちゃんと向き合わないまま終わらせたらきっと後悔するよ、って」

「……それで、凛は」


悠斗は思い出した。
あのあと会ったとき、凛はすべて話してくれて。
それで彼女の気持ちを知れて、凛から離れない決意
を固められたことを。


「君は、凛の出生について、そんなこと関係ないって言ってくれたんだって？
凛が嬉しそうに話してくれたよ」

「……だってそれは、本当にそうだから」