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その、透明な鎖を
第19章  語られたこと


「警察にも病院にも行きたくないと言う桜の身体を洗ってやって。
それからベッドの上に運んだ。
……桜は、このまま抱いてほしいと縋ってきた。忘れたい、忘れさせてほしいと。
でも、震えているし、無理矢理挿れられたそこは傷ついてもいた。思わず躊躇ってしまったオレに、桜は言ったんだ」

「……何を、ですか」


悠斗の声は呟きのような小さなそれだったけれど、龍の耳には届いたようで。


「『私の身体、汚いから、もうさわりたくない……?』って」

「え……」


悠斗は、思わず声を漏らす。
なぜなら、その言葉は――――。


「そう……凛も同じことを言ったんだ。桜とそっくりのあの顔で、オレに。
本当の父親は自分の母親を犯した男だと知った凛は、桜と同じ言葉で、自分は汚いからさわりたくないのか、と――――」


……そう。
悠斗は、凛からそれを聞いていた。
ひたすらに自分を拒んでいた龍に、その言葉を口にしたときようやく受け入れてもらえたのだと。



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