この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
その、透明な鎖を
第21章  普通って


「でも……でも、凛はそれを出さなかったから。だから俺は……俺もそれ以上踏み込めなくて」

「悠斗君……」

「……っ」


――違う。


口にした言葉を、頭の中ですぐに打ち消す。


「……俺……俺、っ」


――俺は、踏み込まなかったんだ。
凛がその気持ちを出してこないのをいいことに。
もう過去のことだと……そんなふうに知らない振りを、した。

そのくせ、出してもらえなかったことを後からこんなふうに言って。

凛は、さっき自分のことを狡いと言っていたけど。
……違う。本当に狡いのは。


悠斗は、唇を噛んだ。
もう何も言葉にできず、ただ黙って俯く。
そんな彼を見て、龍は口を開いた。


「悠斗君」


彼は、下を向いたままで。
それでも龍は言葉を続けた。


/550ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ