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その、透明な鎖を
第23章  その、透明な鎖を


悠斗は、その凛の言葉に静かに息を吐いた。
そして、それに答える。


「……狡いよ」


気持ちなんて……心なんてもう既に決まっていた。
さっき、凛の姿を目にしたその瞬間に。

頭でいくら考えても結論なんて出なかったのに。
凛を前にしたら、一瞬にして。


――俺は、凛なしでなんてもういられない。


もう会えないのかもしれないと思っていたときの、あの苦しさ。その後悔。
あんな思い、二度としたくない。


「凛は狡い」


その凛の手を、反対側の手で掴んだ。
顔を上げて彼を見た、凛のその綺麗な顔に悠斗はそっと自分の顔を近づける。
察した凛は、そのまま目を閉じた。


……久しぶりに触れた凛の唇は、やっぱり柔らかくて。
数秒後に離したものの、その感触は名残惜しく、そのまままた二、三度、触れ合わせて。
そうして、ようやく離した。


「分かってて、聞くなんて」


掠れた声で、彼はそう囁く。
彼女はその言葉に、悠斗だって……と呟いて。それから小さく笑った。


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