この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蛇神様の花の宴
第2章 暗夜とお菓子作り
どうやらずっと様子を伺っていたらしい。
暗夜は最近、下界の料理にハマっているのだ。
そういえば、人間界のことに疎い彼は、そもそもバレンタインを知らないのかもしれない。
「こ、これは、好きな人にあげるお菓子です。明日は、こういうお菓子を渡す日なんです」
美鎖が恥ずかしそうに説明すると、暗夜はまな板の上に刻んであったチョコレートを口に放り込んだ。
「匂いも甘いが、味も甘い」
今度は失敗作のクッキーを噛み砕いて顔をしかめる。
「こっちは辛い」
「すみません、私が作ったものなので」
軽く怨めしそうな顔をしてみるが、暗夜は食材に夢中で全く気づかない。
暗夜は最近、下界の料理にハマっているのだ。
そういえば、人間界のことに疎い彼は、そもそもバレンタインを知らないのかもしれない。
「こ、これは、好きな人にあげるお菓子です。明日は、こういうお菓子を渡す日なんです」
美鎖が恥ずかしそうに説明すると、暗夜はまな板の上に刻んであったチョコレートを口に放り込んだ。
「匂いも甘いが、味も甘い」
今度は失敗作のクッキーを噛み砕いて顔をしかめる。
「こっちは辛い」
「すみません、私が作ったものなので」
軽く怨めしそうな顔をしてみるが、暗夜は食材に夢中で全く気づかない。