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蛇神様の花の宴
第3章 穂波と味見
完成したクッキーを持って自室に戻ると、そこには穂波がいた。

「美鎖、おかえり~♪」

穂波はまだ年若い蛇神様だ。
明るい金髪に、子供っぽい真ん丸の目をしている。

人間界のことにも詳しいし、ノリもいい。
神様というよりは同年代の少年のような存在だ。

穂波は畳の上にうつ伏せになって、指を組んだ手の甲に頭を乗せていた。
膝下はぶらぶらと宙で揺れている。

「ほ、穂波さん、いらっしゃったんですか……」

ぎくりとして、美鎖はひきつった笑みを浮かべた。
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