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『ヒロキ』
第3章 共同生活の始まり
―翌朝、
けたたましい目覚ましの音に飛び起き、慌てて止めた。


(…あれ?もう朝か…。夕べ、いつの間にか寝ちゃってたんだ…)


眠い目をこすり、ふと視線を落とすと、布団で横たわるヒロキがこちら側を向いて寝息をたてている。


(…コイツがここで寝てるという事は…。やっぱり、夢じゃないのか。…はぁ…)

(それにしても、さっきの目覚ましの音で起きないなんて…。赤の他人の家で熟睡し過ぎでしょ…)


ヒロキの図太さに半ば呆れているアタシを、軽い頭痛と気だるさが襲う。


ぼんやりとした頭をリセットする為に、ヒロキが眠っている隙にシャワーを浴びることにした。


ヒロキを起こさないようにベッドから降り、クローゼットから着替えを取るとバスルームへ向かった。

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