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お姫様はドラゴンにさらわれました
第12章 ただいま
準備は着々と進んで、私はお城を見渡せる塔の上にいた。
塔といっても、今度は雲の上じゃない。
屋上で髪をなびかせていても全然怖くない。
やがて太陽が傾き、地平線が紅に染まる頃―。
薄桃色の雲を裂いて、黒いドラゴンがやってきた。
ヒールダートたちの兄、ゼイだ。
「ちょうどいい時間よ、エレーレ」
エレーレには伝言を頼んでいたのだ。
ゼイに、私がお城で待っていると伝えて欲しいと。
黒いドラゴンは口からマグマを吐き出しながら、一直線に塔をめがけてやってくる。
塔といっても、今度は雲の上じゃない。
屋上で髪をなびかせていても全然怖くない。
やがて太陽が傾き、地平線が紅に染まる頃―。
薄桃色の雲を裂いて、黒いドラゴンがやってきた。
ヒールダートたちの兄、ゼイだ。
「ちょうどいい時間よ、エレーレ」
エレーレには伝言を頼んでいたのだ。
ゼイに、私がお城で待っていると伝えて欲しいと。
黒いドラゴンは口からマグマを吐き出しながら、一直線に塔をめがけてやってくる。