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お姫様はドラゴンにさらわれました
第12章 ただいま
「どっちが卑怯者よ。竜人族と人間でフィジカルにどんだけ差があると思ってんの」

鼻で笑い返してやると、大きな目玉で睨み付けられる。

「まぁ、今回は私の頭脳の勝利ね。って言っても、こっちもボロボロだけど」

そこで私は、こほん、と咳払いをする。
不自由な体で姿勢を正す。

「ゼイ、あんたの弟、私がもらうから」

ヒールダートがきょとんと目を見開いた。

「姫様?」
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