この作品は18歳未満閲覧禁止です
お姫様はドラゴンにさらわれました
第13章 ドラゴンでも幸せになれるか?
私はうっかり感動してしまった。
まさか人間嫌いのゼイがこんなに頼もしい味方になるなんて。
ヒールダートはめんどくさそうな顔で兄のお説教を聞いていた。
だが、何かを閃いたのか、唇をいたずらっぽく歪める。
「それよりゼイ、こんなところにいていいの? エレーレは今日も男に会いに行ってるみたいだけど」
「なんだとぉおおおおおおお!」
相変わらずの大音量でゼイが絶叫する。
次の瞬間にはバタバタと出ていった。