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限界Lovers
第13章 私の知らない彼の顔
「あと妬きもち妬きでさ、拗ねるとほっぺがプーって…」


「分かったから。ホントもういいわ、ごめん」


並木さんは苦笑いで俺を止めた。



「…妬きもち妬きだからさ、あんま心配させるようなことしたくないんだよ」


「うん」


「逆に俺も彼女がこんな状況だと嫌だし」


「山下くんの熱い気持ちはよーく分かったよ。…今日のことは忘れて?勝手だけど」


「忘れるのは得意だから」


「フフっ、じゃあ彼女のことも忘れちゃう?」


「みなみのことだけはどんな些細なことでも忘れないから!」


みなみのことならどんなことも…
どんなことも忘れない!!


「分かった、ホント参ったな…」


並木さんは頭をがしがしと掻いて笑顔を作っていた。


それから俺と並木さんは何事もなかったように旅館に戻りみんなと合流する。


とりあえずきっと変わらずいられると安堵のため息をつく俺。



だから思いもしなかった…



俺と並木さんの一連の出来事をみなみに見られていたなんて…










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