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限界Lovers
第15章 濡夜
「みなみ、俺にはみなみだけだよ」


「でもこれからの事なんて分かんないじゃん…」


「………」


……だから女湯で泣いてたのだろうか。


「今はみなみのこと好きでいてくれたって先のことなんか分かんない…あの人のこと好きになっちゃうことだってあるかもしれないじゃん…」


「絶対ない」


「………」


「それにみなみ…俺はどんなにみなみのことを好きな奴が現れても負けない自信があるよ。例えみなみに俺より好きな人ができたとしてもみなみの気持ち取り戻す自信もある。……それなのにみなみは並木さんに負けちゃうの?」


浴衣にポロポロと熱いものが零れて、みなみが泣いていることに気づく。


「…だって心配なんだもん」


「だから心配なんかいらないのに…」


俺がこんなに言ってるのにみなみはなかなか分かってくれなくて。
参った…なんて思いながらもみなみの不安に満足してる自分もいる。


そんなに俺の事が好きなのか…なんて思ってること、みなみが知ったら怒るだろうか。




「みなみ」


「はい…」


指でおとがいを持ち上げてキスをする。
柔らかい唇に舌を潜り込ませると、すぐにみなみの力が抜けた。


「ん…」


障子越しに月明かりが差し、重なる二人の影を落とす。
布団にみなみを寝かせ髪を整えてやると、みなみが俺の手を取り頬に当てた。


「遥斗の手、好き」


「そう?」


「大きくてゴツゴツしてて…」


ウットリとみなみが手を撫でる。


「手が好きって厭らしいな」


「厭らしいって思う遥斗が厭らしいんだよ」


「だって俺エロいもん」


空いてる方のほっぺにチュッ、チュッとキスをするとみなみは嬉しそう。


「遥斗…みなみのこと好き?」


「大好きだよ」


「……もっと言って」




「好き」


「うん…」


「大好き」


「…あっ」




いろんな場所にキスしながら交互に「好きだ」と囁いていく。
徐々にみなみの身体が熱を帯びてため息に艶が滲んだ。


浴衣の帯をほどくと綺麗な肌が現れる。
みなみは足をモジモジして次の段階を期待していた。



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