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限界Lovers
第28章 Difficult problem
「みなみは特別なんだよ」


「特別ねぇ・・・」


「本当にこのまま戻って来なかったら・・・」


「・・・・・・・・・」


そう言って怯える遥斗。
一人の子にこんなに固執する遥斗は初めて見た。


「さっき殴られるの覚悟でみなみの両親に話しに行ったら“平気でしょ”って笑って夕飯食ってくかって・・・何なんだよな、それどころじゃないだろ?娘が居なくなったってのに」


「それアンタが言う?」


「電話も着信拒否されてるみたいで繋がらないしメールも返事来ないし・・・」


「あっ!」


忘れてた。遥斗からの着信をブロックした事・・・


「でも昨日電話が来てたんだよ・・・慌てて折り返したらやっぱ着拒されたままで・・・もしかして変な男に拉致られてたり・・・」


「ないない、平気平気!」


「助けを呼ぶ電話だったかもしれないって」


「大丈夫大丈夫」


騒ぎになったら困るから慌てて否定。


「でも実家にも居なくて着信拒否されてて仕事も辞めたって・・・何かトラブルに巻き込まれたとしか思えないだろ」


「いやー・・・友達のとことかじゃない?」


「それならいいけど・・・さっきさ、みなみの実家に行った足で警察に行ったんだよ」


「警察!?」


「捜索願・・・そしたら家族じゃないと出せないって言われて・・・」


「・・・大丈夫?」


「えっ?・・・姉貴が俺の心配してくれるなんてな」


自嘲する弟にそうじゃなくて頭大丈夫?って意味なんだけど・・・と心の中で突っ込んだ。


「同じ一緒に暮らすでも結婚と同棲じゃ権利が全然違うんだな・・・俺、他人なんだなって・・・」


「・・・遥斗じゃないみたいな言葉ね」


「あの時同棲じゃなくて結婚してれば良かった・・・」


「・・・・・・・・・」


弟の本気はよーく分かった。
ちょっと罪悪感も芽生えたしここは遥斗に金の斧を与えて見ようと思う。




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