この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
限界Lovers
第28章 Difficult problem
会社が正月休みに入った日、日和に呼び出された。
日和のアドレスはとうの昔に削除していたから、誰かわからない着信に戸惑いつつ出てみると日和で・・・
師走の午前のファミレスは冬休みだからだろうか、学生とおぼしき若者が多かった。
「若者か・・・」
数年前まで自分もその立場だったのに。
自然とそんな言葉が出る自分に苦笑いだ。
店内に入り日和を探すと・・・
「遥斗!」
呼ばれた方を振り返る。
日和は禁煙席に居た。
のらりくらり近づくと日和に「遅い」と怒られる。
「悪い・・・まさか禁煙席に居るとは・・・」
「居ちゃ悪い?」
「いや・・・いいんじゃねーの」
彼氏と上手くいってる証拠だろうから。
「・・・彼女戻って来た?」
「お陰様で」
「ふーん・・・良かったね」
「他人事だな」
「他人事だからね」
日和の雰囲気は少しだけ丸くなった気がする。
「誰のせいで引っ掻き回されたんだか」
「さあね?自分が不甲斐ないせいでしょ?」
「出た、自分勝手」
「私は基本自分さえ良ければいいのよ」
クッと皮肉に笑う姿は相変わらず可愛くない。
やっぱり何で俺、コイツと二年も付き合ってたんだろう・・・
悔し紛れにそんなことを考えていると・・・
「でもまあ・・・私の半径1m内くらいにいる人たちには幸せになってもらいたいって・・・思わないこともなくないかな」
「・・・分かりにく」
「フフっ」
店員がオーダーを取りに来てコーヒーを頼んだ。
俺たちは何を話すでもなく・・・正直何で呼ばれたかさえ分からない。
「彼氏の子に会ったんだ」
「へぇ・・・」
「正式に紹介された」
「・・・で?仲良くなれたワケ?」
「すっげー嫌われてる」
「だろうな・・・」
子供に好かれるような女じゃない。
「一応猫被って行ったんだけどさ、食えないガキなのよ。女って本当に嫌ね」
「見る目あるじゃんその子」
「フンッ」
日和はカップに口をつけた。
そのタイミングで俺にコーヒーも運ばれてまた静かな時間になる。
「・・・でもさ、目もとが彼に似てるの・・・羨ましいなって思っちゃった。元奥さんに何か思ったことなんてなかったのにね」
日和のアドレスはとうの昔に削除していたから、誰かわからない着信に戸惑いつつ出てみると日和で・・・
師走の午前のファミレスは冬休みだからだろうか、学生とおぼしき若者が多かった。
「若者か・・・」
数年前まで自分もその立場だったのに。
自然とそんな言葉が出る自分に苦笑いだ。
店内に入り日和を探すと・・・
「遥斗!」
呼ばれた方を振り返る。
日和は禁煙席に居た。
のらりくらり近づくと日和に「遅い」と怒られる。
「悪い・・・まさか禁煙席に居るとは・・・」
「居ちゃ悪い?」
「いや・・・いいんじゃねーの」
彼氏と上手くいってる証拠だろうから。
「・・・彼女戻って来た?」
「お陰様で」
「ふーん・・・良かったね」
「他人事だな」
「他人事だからね」
日和の雰囲気は少しだけ丸くなった気がする。
「誰のせいで引っ掻き回されたんだか」
「さあね?自分が不甲斐ないせいでしょ?」
「出た、自分勝手」
「私は基本自分さえ良ければいいのよ」
クッと皮肉に笑う姿は相変わらず可愛くない。
やっぱり何で俺、コイツと二年も付き合ってたんだろう・・・
悔し紛れにそんなことを考えていると・・・
「でもまあ・・・私の半径1m内くらいにいる人たちには幸せになってもらいたいって・・・思わないこともなくないかな」
「・・・分かりにく」
「フフっ」
店員がオーダーを取りに来てコーヒーを頼んだ。
俺たちは何を話すでもなく・・・正直何で呼ばれたかさえ分からない。
「彼氏の子に会ったんだ」
「へぇ・・・」
「正式に紹介された」
「・・・で?仲良くなれたワケ?」
「すっげー嫌われてる」
「だろうな・・・」
子供に好かれるような女じゃない。
「一応猫被って行ったんだけどさ、食えないガキなのよ。女って本当に嫌ね」
「見る目あるじゃんその子」
「フンッ」
日和はカップに口をつけた。
そのタイミングで俺にコーヒーも運ばれてまた静かな時間になる。
「・・・でもさ、目もとが彼に似てるの・・・羨ましいなって思っちゃった。元奥さんに何か思ったことなんてなかったのにね」