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限界Lovers
第28章 Difficult problem
「・・・・・・・・・」


それは彼氏の子を産んだ元妻が羨ましということだろうか・・・
この発言には驚いた。
何度も言うけどそんな事を思うような女じゃ決してない。


「結婚もさ、できたらいいけど・・・あの子が納得してからにしようと思う」


「納得しなかったら?」


「そしたら仕方ないんじゃない?大人の勝手に巻き込まれたんだもん・・・それくらいはね」


涼しい顔で日和は言った。


「遥斗はさ、あの子と幸せな家庭作りなね」


「何だよお前・・・人が違うみたいじゃないか」


「んー?・・・だって遥斗何だかんだ純粋だったじゃん?私が浮気してもしても自分の方向かせようとして・・・私遥斗の真っ直ぐさが怖かった。遥斗の気持ちが嬉しい反面で愛想尽かしてくれないかなって思ってた」


「最低だな」


「そう、最低なの・・・だから遥斗には勿体無いでしょ?」


絡まっていた糸が突如解けたような、どうしても分からなかったパズルのピースが突然はまったような感じ。
あの日、突然振られた理由って・・・


「だから俺の事振ったのか?」


「・・・バカじゃないの?思い上がるな・・・素敵だなって思える人ができた時遥斗は重かった」


「・・・最低だな」



もう過去の事なのにこうハッキリ言われると結構傷つく。
そんな俺を見て日和は笑っていた。



「・・・さて、遥斗が元サヤに戻ったことも確認したし帰りますかね」


「は?」


「それとも私ともっと居たいの?二人っきりになれるとこ行く?」


「お前はセクハラ親父か!」


ひどいセクハラ発言も日和らしいといえば日和らしく・・・
呆れながらも伝票に手を伸ばすとそれより早く日和に奪われた。


「この間のラーメンのお礼と宿代と引っ掻き回した慰謝料・・・これでトントンって事で」


「すげー割に合わないけどサンキュ」


冗談を言って外に出ると今にも雪が降りそうな空だった。


「雪になりそうだな」


「でもどうせ休みだし外出ないから関係ないけど」


「お前って奴は・・・」


最後の最後でガックリくる。


「・・・これから遥斗を見掛けても声掛けるかもしれないし掛けないかもしれないし」


「普通に掛ければ?」


「気分次第」


「・・・・・・・・・」


そして呆気なく別れた。
厚い雪雲を見上げて家に帰った。

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